飲酒と声の関係
お酒を飲んだ後、声が嗄れたり掠れたり、ヒリヒリと焼けるような状態になったりした経験ありますでしょうか?この記事にアクセスされた方は、きっと経験したことがあると思います。
また、お酒を飲みながらカラオケで歌ったりすることがあるかもしれません。カラオケボックスのお酒のメニューの豊富さを見ると、利用される方が多いのではないかと考えてしまいます。
そんなお酒ですが、飲酒状態で声を出すとどうなるのでしょうか。声の仕事をする人にとっては、パフォーマンスに直結する内容なので、興味深い内容ではないでしょうか。
今回はお酒と声帯の関係についてお話ししたいと思います。
- 声の仕事をしている人で、お酒を嗜む方
- お酒を提供する仕事をしている方
- カラオケ等で歌いながら飲むことの多い方
動画でも解説しています。
アルコールの作用
感覚の麻痺
酔っ払うと、記憶が曖昧になったり、意識が飛んだりします。ストレスの発散、普段言えないことをお酒の力で借りるのは素晴らしいことですが、感覚が曖昧になっているため、普段より声が大きくなっている、歌うときに無理して歌っていることに気づきにくいリスクを伴います。
声帯に過剰な負荷がかかっていることに気づかず、傷めてしまう可能性が高いため、注意が必要です。
酒やけ
アルコール度数が高いお酒を飲むと、ヒリヒリしますよね。いわゆる酒やけと呼ばれるものですが、いわゆる酒やけは声帯のヒリヒリではありません。
アルコールは声帯に、間接的に影響を及ぼすことはありますが、直接影響を及ぼすことはありません。
酒やけによる声の不調の原因は、ほとんどが喫煙です。
ヒリヒリは、柔らかい粘膜などがそう感じているだけであり、声にはほとんど影響がなく、副次的なものが多いと考えて問題ありません。
スナックのママにハスキーな声の持ち主が多いのは、お酒とタバコのセットが原因だったりします。
利尿作用による脱水症状
お酒を飲むと、抗利尿ホルモンが抑制されます。そのため、おしっこに行く回数が増え、脱水気味になります。乾燥気味になることで、声帯も傷みやすくなるのです。
放出した水分を取り戻す程度には水分補給を心がけることが大事だと思います。
呼吸量の増加
お酒を飲むと、呼吸の回数が増えます。さらには、口から息を吸いがちになります。口から吸うのは、鼻から吸うのに比べて5〜6倍の吸気量になるので、かなり負担が大きいと考えられます。
それにより、気管の空気の出入りが激しくなり、結節などの疾患、声がすぐ嗄れる/掠れるなどの症状を伴いやすくなると考えられます。カラオケで踊ったり振り付けをすると、運動量が増え、もう大変なことになります。
1時間、声を出すだけで嗄れてしまう状態になった僕の実体験と対策をお話ししました。茶番かなり多めですが、楽しそうにやっている僕が見れます(笑)
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飲酒時のケア
飲酒時にできることは限られますが、大きくは3つです。
- 飲んでもいいけど飲みすぎない
- 水分をこまめにとる
- 連チャンを避ける
- 飲みすぎない
- ワインを早いペースの飲んだ経験のある方はお分かりかと思いますが、一気に来ます。声帯の損傷も同じです。意識が朦朧とする、吐きそう、やばいかなぁと思ったら無理をせず控えるようにしましょう。
- 水分を摂る
- 現実的で最も効果の高いのは、水を飲むことです。
これを徹底するだけでも、気道液の分泌が増えるため、喉の乾燥を抑制することができます。 - 連チャンを避ける
- 年齢と共に、筋肉は衰えます。
声帯近辺の水分保有力も衰えていきます。
回復しないうちに再びアルコールを摂取すると、疾患に繋がる恐れが高くなりますので、連日飲み歩くのは避けた方がいいと思います。
声帯のケアについてさらに詳しく知る
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