プロの定義 どこまでがアマでどこからがプロか



プロとアマの定義

どこまでがアマチュアで、どこからがプロですか?

この質問はよくいただきます。僕自身、アマチュア時代には「どうなったらプロミュージシャンと名乗れるか」とよく考えていました。また、芸能業界の関係者や先輩方に聞くと、いろいろな意見が返ってきました。

お客さんを呼んでライブハウスに出演したらプロでしょう。お金をいただいて出演しているわけだから。

事務所に所属したら基本的にはプロ。他にはスタジオミュージシャンのように専属でやっている人もプロ。

自分がプロになりたいと思っている仕事で生計が立てられたらプロじゃないかな。食べていけなけりゃ、極めていく環境にならないわけだし。

肩書きも名乗ったもん勝ちなんだから、プロ○○って名乗った瞬間からプロなんじゃない?

技量もないのにプロと呼ぶのは疑問がある。その業界における技術的な指標をクリアして初めてプロと名乗って欲しい。

おそらくどの答えも間違いではないと思います。中には違うと感じるものもあるかもしれませんし、間違いではないけれど考え方が嫌いといった好き嫌いもあるかもしれません。

では、正解ってなんでしょうか。答えを導き出すには「プロとは何か」という言葉に含まれる様々な誤解・語弊を生む要素を丁寧に掘り下げる必要があると考えています。

こちらの動画で詳しく解説しています。

【発声相談室】プロとアマのちがい 求める答えによって質問の形を変えてみる




言葉には必ず行き違いが起こる

「車をかえたいなぁ」
隣で友人がそうつぶやきました。さて、どう解釈し、どう返事しましょうか?

車の運転

所有する車を買い換えたいと思った方もいらっしゃるでしょうし、シチュエーションによっては、今借りているレンタカーが乗りにくくて借り換えたいという場合もあるでしょう。また車を自分でいじる人は、カスタマイズして乗りやすく変えたいとイメージされるかもしれません。

このように見解が異なるのは、言葉には、省略・歪曲・一般化という性質があり、同じ出来事や同じコミュニケーションであっても、人によって受け止め方が変わるからです。

例えば、車の車種は?メーカーは?乗れる人数は?タイヤの数は?
乗りやすいというのは、乗車時に?運転面で?普段の使い勝手で?
これだけでも、人によって変わります。
言葉の足りない部分をそれぞれが全く別のものをイメージしている状態で会話が進むと、意見や解釈の食い違いが起こりやすくなります。

あわせて読みたい
論理階型とは
論理階型とは

言葉の省略・歪曲・一般化についての解説と、実際に起こりうる事例を紹介しています。

こちらの動画で詳しく解説しています。

省略されている目的語を明確にする

判断する人が、どのような点でプロかどうかを判断するか、その基準を明確にする必要があります。

  • お金の面で?
  • 経歴の面で?
  • 地位の面で?
  • 技量の面で?

人によって、何を重要視しているかは異なります。
そこを明確にすると、プロとアマの基準に関する意見は、そこまでばらつかないのはないでしょうか。

答えを1つにしようとしない

これまで生きてきた体験によって生み出された価値観は、人それぞれ異なるため、判断も異なります。ポイントは、人それぞれ体験や価値観は異なるため、無闇に統一しようとしないということです。

答えを1つにしようと「これはこうだ!」なんてやると、誤解や争いが起きやすくなります。
腑に落ちる答えであれば、自分は自分、人は人。何も問題ありません。

答えの統一

今回の質問を通じて得たい答えは何?

冒頭でご紹介した動画では、「プロとアマのちがいはなんでしょうか?」と質問されていました。
では、質問主さんが本当に得たい答えはなんでしょうか?

プロとしての生き方・立ち振る舞いを知って真似をしたいのであれば、先輩方の体験談が参考になるでしょう。実力の基準を知りたいのであれば、実力を向上させるスキルになるでしょう。

日本人の特性でもありますが、答えを求めるときは、チャンクを下げることが重要になります。
チャンクが上であれば答えは合いやすくなりますが、答えを求めるときというのは、チャンクを下げるーより具体的なことを知りたいということですので、質問内容のチャンクを下げる試みが大事です。

いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した省略・歪曲・一般化は、ニュートラルベースNLP®︎のメインコンテンツの1つです。興味のある方は、ぜひ講座をご検討ください。

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