【養成所生向け】講師や養成所は関係なし!ライバルと差の出るレッスン受講の心構え



養成所や講師によって、どのくらい学びの差が出るか

音楽、声優、俳優、お笑い。
エンタメ系の専門学校や養成所に通うあなたは、所属を目指すために日々精進されていると思います。

一方で、次のような不安や不満も感じているかもしれません。

養成所生の不安や不満
  • いいと思っていた先生のクラスになれなかった
  • 受けたいレッスンが受けられない
  • 自分より実力が下の人が所属になった
  • 卒業する頃に、所属になれるか分からない
  • 同じクラスの人が来なくなる
  • 学費や諸経費がそれなりにかかる

目指すからには成功したい!
本気でそう思っている人は、レッスン受講や自主的な練習を一生懸命するでしょう。

そして、オーディション、アルバイト、恋愛…自分はどうあるべきかもしっかり考えて行動するでしょう。

それでも、叶うかどうかの保証はない厳しい世界。

オーディション応募

ひろりさん
ひろりさん
僕は、声の業界に20年以上在籍し、数千人の指導をしてきました。
さらに、NLPを活用した心理カウンセラーとして、人の悩み解消や能力開発にも携わっています。

今回の記事では、そんな僕が思う、養成所時代のレッスンや日常生活の心構えについてお話ししたいと思います。
特に、レッスンの質を高め、実力を底上げするとっておきの方法をお伝えします。

この記事を最後まで読むことで、仲間と同じ金額を払って受けているレッスンの効果を格段にあげることができます。ぜひ最後までご覧ください。




知名度/教え方/接し方…どんな講師なら、より成長できそう?

笠木新一先生とひろりさん

1番最初に習った笠木新一先生

今、教えてもらっている先生のことをどう思いますでしょうか。

僕は養成所時代、歌は6人の先生に、楽器は4人、理論は1人の先生から指導を受けました。
中にはTVに出られている先生であったり、有名なバンドメンバーの方もいらっしゃいました。

最終的には、養成所の近くにスタジオを構えられて、最も波調が合うかなぁ〜と感じた歌の先生(植村典生先生)に10年師事することになり、おかげさまでプロとして活動するにまで至りました。

どの先生も素晴らしい先生でしたが、経験値の差や好み・相性はあると思います。

もし、不満があるとするならば、こんな感じでしょうか。

  • 名前の知られていない先生である
  • 教え方に不満がある(怖い、分かりにくい)
  • 特定の生徒に贔屓する

名前も知らない講師なのが不満

養成所を運営する立場ですと、有名講師が在籍していることが、自校を選んでもらう大きな要素であるのを知っています。普通に考えれば、全く誰か知らない人よりも、有名な人に習いたいでしょう。

しかし、いわば有名な先生は、現場に出るなど時間が限られています。そのうえ養成所の講師業は、正直なところ、大したお給料ではありません。
教えるのが好きなど何らかのメリットがない限り、なかなか引き受けないでしょう。

でも、よーく考えてみてください。
講師は講師業に専念できる時間が多い傾向にあります。現場を掛け持つ有名なプレイヤーより教えるのは上手な場合が多いように感じます。



教え方に不満がある(怖い、分かりにくい)

ただ怒鳴り散らしたいだけ、優越感に浸りたいだけ…なんて先生も、ある一定数はいると思います。

ただ、ひと昔前に比べると、怒る先生の割合は減少する傾向にあります。辞めてしまうと、講師や学校が困るからです。学校における体罰等の処分の重さも一因になっている気もします。

また、分かりやすさの差もかなりあると思います。僕が習った先生の中には、書籍を出されていて有名な方もいらっしゃいました。が、いざ授業に出ると分かりにくくてしょうがない(笑)

プロ野球の故・野村克也氏が、名選手、名監督にあらずという名言を残されました。

天才は凡人の気持ちを理解できないかもしれない。だから今はまだ凡人の生徒にレベルを合わせるのは難しい。

一方、凡人から指導者になった人は、凡人の苦労や困難をよく理解している。苦労している人ほど、教えるのが上手な場合が多いように感じます。

かくいう僕も、養成所に入所したとき、同級生と比べると、声が大きいのと勉強が得意だったこと以外、歌で勝れることはありませんでした。下から這い上がったからこそ、できないの数を解決してきた量は非常に多いと思っています。

特定の生徒に贔屓する

贔屓する理由はなんでしょうか。いろいろあると思います。

もしも容姿であれば、気にしないでおきましょう。エネルギーを割くだけ無駄です。

もしも実力であれば、超えられるように自分も努力をしましょう。

もしも愛想であれば、それは大きな差です。プロになったあと、人脈づくり・世渡り上手のスキルは、実力以上に効果を発揮するからです。

愛想のいい女性

カリキュラム/レッスン費/事務所所属 学校の方針についてどう感じる?

入所・入学した養成期間の方針やカリキュラムはどうでしょうか。受けたい科目が、コマ数・設備ともに充実している場合もあるでしょうし、全く関係なさそうな科目が多く不満に感じる場合もあるでしょう。

歌手の場合、理論やルーツ、音階練習やリズムトレーニングを退屈に感じるかもしれません。

声優の場合、マイク前実習をせず、歌やダンスや演劇ばかり…なんてこともあるでしょう。

また、授業料も高いと感じるかもしれません。毎日講義がある大学に比べるとカリキュラムが少なく、もしかすると自分で貯めて通ってらっしゃる方は、捻出が大変だと思います。

そして、最も意識してしまう、所属できるかどうか問題

本来、所属はゴールではなくスタートですが、スタート地点に立たないと始まらないーだから、ひとつのゴールとしてみんなが所属を目指す。
その中にはたして自分は選ばれるのか…そう、まるで卒業試験のようなものかもしれません。

マイク前

受けたいレッスンが受けられない

声の大きさだけは誰にも負けたことがない!の勢いだけで音楽の道に入った僕は、リズムトレーニングが大嫌いでした。ドラマーの方には申し訳ないですが、とにかく地味で退屈に感じていました。
先生の人柄で脱落せず最後まで履修できたこと、そして歌が下手に聴こえる1番の要因は音程ではなくリズムである実証を見たとき、あぁ、やっておいてよかったなぁと感じたのはいい思い出です。

また、声優に憧れて入所したものの、マイク前実習が数年ない学校もあると思います。アフレコしたいんだよ!って不満でしょう。
これは、決して声を当てればいい世界ではないからで、体を使った表現を身につけていないと、いざ声を当てたときに、表現が薄っぺらくなってしまうからです。

心理学でビリーフ(信念)は筋肉に宿るという言葉があります。自分の乗せたい想いを筋肉に何度も何度も入れ込むことで、自然な表現が身につくと感じます。

舞台演技

学費や諸経費の出費

決して安くはない学費。

僕の養成所は、1週間で90分3コマ+60分2コマの計5コマで年間120万円ほどでした。
交通費も1日2500円ほどかかっていたので、それなりに出費がありました。

冷静に考えると、私立大学や医学部などの学費の高い学部に比べると、安くはあります。

身内に1人、親に1円も出してもらわずに、1年間働いて入所した人がいましたが、立派だなと思いました。やはりモチベーションは違ったようですね。自分で1年間働いたお金を、自分で出してるので。

よく養成所ビジネスでボロ儲けなんて聞きますが、固定費がやや抑えられる程度で、少人数で運営する経営方針が多く、思ったほど儲からないと思います。
印象が良くないのは、職業養成機関なのに職業に就けない割合が高いため、まるで契約不履行のように見えるイメージもあるからではないでしょうか。

自分より実力の低い人が所属になった

これは正直、最も納得いかないかもしれませんね。所属の決め手になったのが、年齢なのか、見た目なのか、伸び代を買ってなのかーそれはプロダクションのみぞ知るだと思います。

ただ、1つ知っておいてほしいことがあります。

世の中のあらゆる商品もそうですが、
品質や性能のいい商品が100%売れるかといえば、そんなことはありません。
もちろん品質が悪いものよりも、良いものの方が売れやすいです。

しかし、プロダクトとセールスは全く別モノ。セールスをプロダクションに完全委託するのであれば、あなたは品質・性能を磨くしかないのです。

そして選ばれるかどうかは分かりません。ただし、磨いた経験は必ず人生のどこかで生きると思います。

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レッスンの効果が圧倒的に高くなる3つの方法

ここまで、講師や学校の現状を記載しました。

不満に思っている方もいらっしゃるでしょうが、条件は通っているクラスメイトと同じです。そう、クラスメイトは切磋琢磨する仲間でもあり、所属を争うライバルでもあります。

そんなクラスメイトに差をつけるレッスンの姿勢について、心理学的観点に基づいて解説します。

レッスンの効果が圧倒的に高くなる3つの方法とは、次のとおりです。

レッスンの効果が圧倒的に高くなる3つの方法
  • 講師やテキストがダメでも、場が良ければ高い学びになる
  • 混乱するほうが学びは深くなる
  • レッスンよりも日常生活のあり方が大事

講師/テキストがダメでも、場が良ければ高い学びになる

本当に高いレベルの学びを実現するには何が必要か。

教える講師ー大事ですね。しかし、講師が素晴らしくても、限界があります。
テキストーこれも大事ですね。しかし、テキストが素晴らしくてもダメです。

実は、講師の教え方が下手くそでも、教科書などの教材が悪くても、がよければ高い学びになります。この場合の場とは、設備や環境ではなく、クラスメイトです。

いくら講師が良くても、場が悪ければ学びは深くなりません。テキストも然りです。
しかし、最悪の場合として、講師がボンクラでテキストが最悪でも、場が良ければ高い学びになります。

高校までの学校生活で、クラスで一致団結して何かを成し遂げようとした経験を思い出せますでしょうか。

目標を達成するために、みなが知恵を出し合い、協力し合って作り上げる。これが、1人でも違う方向を向いていると、まるで30人31脚のように上手く進めなくなります。

そして、クラス全員が同じ目標を見据えて進む力は、担任の先生が1人ではどうにもできないほど、凄まじい力を持っているということを、僕たちは無意識に経験しています。

綱引き

ポイントは、敵を作らないということ。考えの方向性のちがいは問題ありませんが、人として人格を否定すると、途端に場が悪くなるのです。

特に、ライブをするミュージシャンやお笑い芸人、舞台で演技をする俳優や声優、いずれも人前でパフォーマンスを披露する仕事の人は、自分の言葉や想いがどのくらい伝わってしまうかを十分に知る必要があると思います。

極端な例えですが、自分がとても不機嫌で、周りの人間みんなくたばれ!!と思っていたとします。

言葉に出すと、言われた相手は傷ついて体に何らかの異変が怒るのは想像できると思います。

が、言葉に出さずとも、そういった目で相手を見るだけでも、見られた相手は力が入らなくなります。

※検証動画を撮影したいのですが、接触を伴う内容のため、コロナ禍でなかなか撮影できずにいますが、近々アップする予定です。

よって、クラスメイト1人1人が同じ方向を向いて、意欲を持って取り組める環境を作り出すことで、最も学べる準備ができ、そこから想像だにしない深い学びに発展する何かが起きます。

意欲的に学べる関係づくり

そんな中、1番大事にしてほしいことは、楽しみながらすることです。
楽しいと続きます。諦めずに続ければ、実現の時期の差はあれ、必ずプロになれるでしょう。

そして、できていないことを学ぼうとすると、できない部分に焦点が当たり、楽しくなくなってしまいます

でも、できていないことを学んで修めていかなければ、上達しませんよね?さてどうしましょうか?

答えの前に、2つ目の方法をご覧ください。



混乱するほうが学びは深い

一方で、多くの学びを体験していくと、混乱することがあるかもしれません。

なかなかスッと入ってこない、よく分からず、う〜んとなる。理論が分からなかったり、何か技能が上手にできなかったり。

もしも新しいことを何か学ぶ工程で、何も疑問点が出てこなければ、生まれつきの天才か、何も理解していないかのどちらかです。
そりゃそうですよね、今の自分以上の難問が来たら混乱します。混乱しなくても大丈夫というのは、何も学んでいない、大して感じていないということになります。

そして、レッスンの内容で混乱するのは誰か。経験値のある先生、指南が記載されているテキストではなく、同じクラスメイトです。同じクラスメイトから混乱が生まれ、それをどう理解していくかー教え合いでも構いませんし、自分で答えに辿り着いても構いません。

誰かに教わった答えは忘れてしまいますが、
自分で悩んで迷って辿り着いた答えは生涯忘れません。
漫画「アオアシ」の名言の1つです。

アオアシ1巻

愛媛に暮らす中学三年生・青井葦人(あおいアシト)。粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めているアシトだったが、まっすぐすぎる性格が災いして、大きな挫折を経験することに―
そんなアシトの前に、東京にある強豪Jクラブ「東京シティ・エスペリオン」のユースチーム監督・福田達也(ふくだたつや)が現れる。
アシトの無限の可能性を見抜いた福田は、東京で開催される自チームのセレクションを受けるよう勧めて!?
将来、日本のサッカーに革命を起こすことになる少年の運命は、ここから急速に回り始める!!

さて、できていないことを学ぼうとすると、できない部分に焦点が当たり、楽しくなくなってしまいます。楽しむことは、長く続ける秘訣です。一見すると矛盾しているこの問題、あなたはどんな答えを出しますでしょうか?

レッスンよりも日常生活のあり方

そして、もう1つ、大事なことがあります。

いくらレッスンに出て、講師から学びを得たとしても、レッスンを受けているだけでは、ほとんど何も学んでいないに等しいです。

レッスンは所詮インプットです。学んだことをいかに仕事や日常生活の中に持ち込み実践するかーこれが重要です。

本を読んだだけで何かを習得はあり得ませんね。発声教本を読めばあらゆる表現ができるようになるかーそんなことは断じてありません。

レッスンで講師やクラスメイトから得た気づきを、どのように自分に取り込むか。そしてそれをアウトプットするレベルにまで持っていくと、それが講師レベルに突入したーつまりプロレベルの学びを最低限体得することになります。

クラスメイト

時間の観点から考えても分かりやすいのではないでしょうか。

例えば、1週間に1回、レッスンが90分あるとします。レッスン以外の時間は何分ありますでしょうか?
答えは、9990分です。

レッスンでインプットする時間の111倍ものその他の時間があるわけです。
レッスンの質を高めることはもちろん大事ですが、この111倍の時間の過ごし方をどうするかーこちらの方が、より変化を起こしやすいのではないでしょうか。


いかがでしたでしょうか。

多くの所属者を輩出している実績のある学校、有名な講師、分かりやすいレッスン。
一見すると、自分が所属者になるためには必要だと思われるものは、実はそれほど重要ではないという結論です。

歌手志望の少女

20年も声の業界にいると、プロになるだろうなと思われる人は、正直なところ、誰に師事していてもプロになっているーそのくらいの差はあるように感じます。

一方、学校や講師に左右される人は、まさに確率1%の業界ですので、100枚あるくじの中から、1本だけ入っているあたりを引き当てるようなものです。

では、何ができるか。学校や講師に依存せず、自ら積極的に取り組む姿勢を貫き通すことだと思います。
ぜひ、参考にしてみてください。

なお、ボイスカルチャージャパンでは、養成所では絶対に教えない、声の理論と現在の声の状態、そして鍛え方についてのレッスンを行っています。

音程を取るのが難しい、声が通らない、特定の役柄の声が苦手…全ての表現は、声帯とその周りの筋肉の機能を充実させることで、必ずできるようになります。

1回のレッスンで養成所2年分以上の価値があるとまで言われている発声診断書®︎のお申し込みは、以下で行っています。ぜひご受講ください。

発声診断書両面

発声診断書®︎で行うのは次の内容です。

  • 発声理論をもう少し詳しく解説
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ライトコース/スタンダードコース/スペシャルコースの3つのコースからお選びいただけます。

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