ポジティブにならなくてもアクティブになる意外な方法



人生、色々ありますよね。いいときもあれば、よくないときもある。
もしも、何かうまくいかず落ち込むことがあったとします。あなたは、どのように立ち直っていきますでしょうか?

  • 今の状況を前向きに考えるようにする
  • うまくいく方法を考える
  • 誰か信頼できる人に相談する

そう、落ち込んでいるということは、感情やモチベーションがネガティブになっていることが多いのではないでしょうか。

ネガティブな状態はよくないから、ポジティブになれるように切り替えていこう!
そして、見方を変えたり、方法を考えたり、誰かに頼ったり…現状を打破するために、あれやこれや工夫して取り組む。その行動自体はとても素晴らしいことだと思います。

そんながんばるあなたに、今回はさらにすごい方法をお伝えできればと思います。それは、
別にポジティブにならなくても、十分にアクティブになれるという方法になります。

こちらの動画で詳しく解説しています。

ポジティブ以上にアクティブに、そして大きく成長・変化する方法




ポジティブって実はあまりよくない!?

ネガティブな思考

何事も後ろ向きに捉え、自己否定を繰り返してしまうネガティブな感情。
例えば、告白したけれどフラれてしまったという男性は、こんなことを思うかもしれません。

「彼女にフラれるくらいなら、死んだほうがマシだ」
「自分は魅力のない人間だからフラれたんだ」
「こんな辛い気持ちになるのなら、しばらく恋愛はいいかな」
「日常生活に支障が出てしまうのは、俺をフったあいつが悪いんだ」

ネガティブ

自分を否定してしまうと、何をするにもうまくいきにくく、本来秘めている能力を発揮できなくなってしまうかもしれません。

ポジティブな思考

ポジティブとは、より前向きに考えよう、(今の自分にとって)良いように捉えよう、そういう精神の方向性を指すと思います。
先ほどと同様、失恋した男性の場合、こんなポジティブがあると思います。

「部活の辛かった練習に比べればマシだ」
「これからもっといい男になるための第一歩なんだ」
「まだ世の中には、素敵な女性がたくさんいる」
「あいつは俺のレベルについて来れなかったんだ」
「うおおおおおお、俺はやれるぞおおおおおお!!!」

ポジティブ

なんというか、いろんなポジティブの形が存在しますね(笑)
脳は性質上、矛盾している状態を解消するために、さまざまな理由を見つけて、そのギャップを埋めようとします。1ギャップを解消しないと生命の危機につながりかねないという無意識が働くからと考えられています。 その方向性を、未来の自分にとって有益な状態にしようとするのがポジティブな状態と言えるかもしれません。

ポジティブは本当に良いものか?

未来の自分にとっていい状態を作り出すのであれば、ポジティブに生きるのがいい。これは確かに一理あると思います。
では、ポジティブであり続けるのがいいのでしょうか。

ポジティブは、
ある一定の価値判断におけるネガティブの裏返し
であるとも言えます。

価値判断

失恋したことに対する自己評価のポジティブとネガティブの考え方・感じ方は、先に挙げたとおりです。では、「フラれた」という事実に対して、次のとおり感じるとします。

ネガティブ→俺はダメなやつなんだ
ポジティブ→もっといい男になってやる

ある一定の価値判断とは「フラれた自分がどうありたいか」であり、両者に共通して言えることがあるとするならば「今の自分は未熟で良くない」という前提ではないでしょうか。

そう、ポジティブになるためには、ネガティブな状態、マイナスな状態を作り出して、その反対にいく必要があるのです。

ポジティブとネガティブ

ネガティブが前提にあるポジティブのつらさ

ではお尋ねします。

今のお前は悪い子だ!

こう言われたら、あなたはどんなふうに感じますでしょうか。
子育てで考えると分かりやすいかもしれませんが、子どもに「お前は悪い子だ」と言ったら、その子はどう感じますでしょうか。
ほとんどの場合は、きっと心も可能性も閉ざしてしまうのではないでしょうか。

悪い子だ!

程度の差はありますが、ポジティブは自分の存在など何かを否定している前提で起こるものであると考えると、実はまぁまぁ苦しいことともいえます。

ポジティブはエナジードリンク

プラス思考やポジティブシンキングは、例えるならエナジードリンクと同じであると考えています。
飲んだ瞬間は、すごく上がる。効果が切れると、落ちる。また飲む。
…毎日その習慣を繰り返すと、体にはあまり良ろしくないですよね。

ポジティブも同様で、上がったあとは必ず落ちます。そして、その習慣を続けることは、心や体に良い影響がありません。たまにならいいけれど、使いどころが重要ではないでしょうか。

エナジードリンク



ポジティブに代用するあり方

では、ポジティブをやめるとするならば、どうあるのがいいのでしょうか。

価値判断をしない

同じく、失恋で考えてみたいと思います。
多くの方は、失恋の経験があるのではないでしょうか。
両親、近所の幼馴染、幼稚園にいたジェニファー先生(だれ)、クラスの人気者だったあの子、長年片想いをしていた人…告白の有無はあるにせよ、1度は経験があるかと思います。

では、仮に小学校のときに好きだった子を思い出してみてください。その子と伴侶になった人は、◯◯のことが好きだった○○のことでも思ってみてください。

小学生

お尋ねします。その子に失恋したことを、何年、何十年経った今でも、辛くて辛くてしょうがないという方はいらっしゃいますでしょうか。◯◯のことが好きだった○○が、何年、何十年経った今でも不憫でしょうがないと思い続けている方はいらっしゃいますでしょうか。

多分ですが、いないですよね。
もちろん直近の失恋は引きずっている状態が続いいるかもしれません。
が、どうでしょうか、せいぜい1年くらいでしょうか?
人それぞれだと思いますが、きっと時間の経過とともに立ち直っていることが大半ではないかと思います。

時間が経過して、俯瞰して判断できるようになった。
言い換えると、強く価値判断しなくてもいいような状態であるとも言えます。

自分に近いと、強く価値判断してしまいがちです。芸能人の不倫はどうもでいいけど、身内がやるのは許せない2不倫という行動自体は、あまりよろしくないですけどね。のと同じでしょうか。

価値判断を緩めるメンタル

近すぎるから強く価値判断してしまうのであれば、少し俯瞰したところに自分を置けるといいですよね。
先ほどの失恋は、時間が経てば、あれはあれで1つの思い出だったなぁという時間の経過で俯瞰した場合の例でした。

他に俯瞰してみることができるのは、物理的な距離、そして立場があります。

ずっと一緒に暮らしていたから、親のありがたさ、恋人のいいところが見えなかった。離れてみて気づいたーこれは距離ですね。

身内の不倫は許せないけど、芸能人の不倫はどうでもいいーこれは立場ですね。

時間、距離、立場ーこの3つが、悪いと認識している出来事に対する価値判断を緩めるときに考えたいポイントになります。

家族

瞬間的な価値判断を緩める

1つの出来事に対して、価値判断をしないようにする方法として、時間・距離・立場を遠くしてみる方法をご紹介しました。

では、瞬間の価値判断についてです。

坐禅をイメージできますでしょうか。邪念が起こったとき、和尚さんが肩や背中を棒(警策)で叩くシーンなどが出てくるかもしれません。

半跏坐

何も考えず、頭の中の空白を作り出す方法としては、数息観(数を数える)や随息観(息になりきる)などがありますが、それでも例えば、セミの声が聞こえるとか、寒いとか、お腹すいたなどなど、いろいろ感じてしまう場合もあります。
そんなときは「あ、自分は今、セミの鳴き声をうるさいと感じているんだな、ふーん」「あ、自分は今、寒いと感じているんだな、ふーん」と、右から左へと流すとよいとされています。

ちなみに、価値判断をせず、あるがままを受け止めることができる状態をネガティブ/ポジティブに対してニュートラルな状態と呼んでいます。

ニュートラルの位置

ニュートラルな状態でいると、問題であると思っていたことも問題ではなくなることが非常に多いと感じます。
悩み自体が感じない、起きないという状態とでもいいますでしょうか。

今の自分には何の問題もない、あらゆるリソース(資源:自分の能力、人脈、資産など)は既に自分の中にあると気づくー言葉では簡単に表せますが、実行はそう簡単ではありません。

しかし、たった数%でも価値判断を緩めることができると、ポジティブでありたいなどと思わずとも素晴らしい人生が送れると言われています。

失恋したときも「あ、今回は縁がなかったんだな、まぁしょうがないか。終わり!」です。
仕事のタスク同様、溜め込まないことで、また新しいこと、素敵なことに意識の焦点が当たるのではないかと思います。

いかがでしたでしょうか?
1つの出来事に対して、価値判断をしないようにする方法として、時間・距離・立場を遠くしてみる方法ーこれを分離体験という呼び方をします。

この方法を知っておくと、つらい出来事や悲しい出来事からの立ち直りをある程度コントロールすることができます。

またお芝居・演技にも非常に効果的です。分離体験をさらに発展させたものが、世阿弥の著書「花鏡」に記された離見の見につながります。

分離体験や離見の見の方法については、有料記事にて公開しています。
また、習得については、ニュートラルベースNLP®︎の講座などでお伝えしています。



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