問題を作っているのは指導者側!? 成長を阻害する強者思考



その指導で大丈夫?指導者がやりがちな指導方針

レッスンやカウンセリングで、受講生さんのこれまでの状況について伺うことがあります。

どんな内容を学んできましたか?僕を生徒だと思って教えてみてください。

もしもうまく伝えることができなかった場合、先生にどんなふうに教わったかも聞いてみます。

普段、どんなことを言われているかー内容については賛否あるものの、どれを信じて大切にするかは受講生さん次第

子どもがウクレレを弾く

一方で、受講生さんの心持ちについて、ずいぶん強迫観念に駆られているなぁと感じることが意外と多くあります。

「こうやりなさい」「こうすればよくなる」「逃げるな」

このような強者思考による指導は、特定の人には効果が出ますが、嫌いになったり辞める決断をしたりする可能性が高いように感じます。

ピアノが嫌な男の子

今回は、受講生さんの成長を阻害するかもしれない指導者側の指導のあり方について、少し解説したいと思います。

こんな人におすすめ
  • 習い事を続けるのがしんどくなっている受講生
  • 生徒さんの継続率をもっと伸ばしたい指導者
  • 経営や婚活などのコンサルタントと契約している人

受講生の精神状態

習いごとなどの技術習得、安定経営や結婚成就に向けてのコンサル。
いずれの場合もそうですが、受ける側にはできること・できないことがあるので、決して精神状態は安定しないと思われます。
受ける側の人たちは、もしかすると日頃、こんなふうに思っているのではないでしょうか。

受講生の中にある思想・思考
  • やらなきゃなのに、どうも気が乗らない
  • 指導されたけど、あまり受け入れたくない
  • 直したいクセがなかなか直らなくて困る

石の上にも三年とも言いますし、プロになるまでの所要時間は1万時間(10年ほどで到達)とも言いますので、悩みはつきものですね。

石の上にも三年

お節介が行き過ぎる、指導者側の強者思考

先述の受講生の悩みは、例外なく誰もが持ち得るものですし、成長過程で必ず通る道でもあります。

そんな中、指導する立場の人から、こんな言葉がかけられます。

「こうやりなさい」「こうすればよくなる」

もちろん、指導する立場なので、受講生よりは知識も経験もあるでしょう。言ってることも間違ってはいないと思います。

スパルタ教育

ただし、やり方やあり方は強制しているようにも聞こえるかもしれません。それに従う受講生さんは、それでいいでしょう。抵抗を感じる人もいるでしょう。

この強者思考には、受講生さんの今の状態を良くない状態と定義した前提で行われます。

以前、子育て系の記事でも紹介しましたが、お前は悪い子だと言われて、心身健やかに育つかというのと同じ問題であるように感じます。

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ポジティブとネガティブ
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お前は悪い子だ!の件は記事後半にあります。

教育熱心で、早く成長してもらいたいという気持ちなのか、お節介なクセなのか。

「そんなんじゃ生き残れないわよ!」
くらいの強い気持ちで指導されているかもしれないですが、早く良くなれ!は脅しにもなり得るもの。まるで包丁を突きつけられているようなものです。

「逃げるな!ブロックを外せ!!」 
メンタルブロックも本人が必要だから纏っているものですが、こんな言い方をされてしまっては、まるで「裸になって街を歩け」って言ってるようなものではないでしょうか。

メンタルブロック

未熟な受講生に対し、指導者が「うまくやりなさい!」と言ったとします。
受講生は、やらなければ指導者に背くことになりますし、やってもうまくいかないため、いずれの場合も指導者に背くような状態になってしまいます。
これをダブルバインドと言います。

受講生の成長に大事なこと

そもそもは、できなくて当たり前のこと。優秀な指導者がついているから、習得期間の差はあれ、必ず身につけることは可能です。
できない状態であることは何の問題もなく、問題と認識させる指導者側の問題です。

では、どうするとよいでしょうか。

自発的な遊び

最もいいのは、本人が楽しい等の気持ちに後押しされて、自発的に取り組むことができる状態にすること。

強者思考の対となる考え方は自発的に考え、行うことです。
まるで趣味であるかのように、自ら選んで楽しくやる。義務的に行わなければならないことより、趣味を嗜むように楽しみながらやることで、長く続けることができる。

自発的に考え、行った結果、自分で辿り着いた答えは、一生涯忘れません。

自分で辿り着いた答えを出した事例

僕が好きな漫画のひとつ、アオアシ。
4巻終盤で、主人公の葦人が同室の冨樫と練習しているときの回想シーンです。

小学生とき、現在は監督になった福田さんから指導を受ける機会のあった冨樫。福田さんのアドバイスが全部答えの一歩手前で止まるのに対して、焦って答えを求めたところ、福田さんはこう言いました。

みなまで言わねえよ。手ほどきはしてやるが、答えは自分で見つけるもんだ。ハッキリと教えられるよりも、自分でつかんだ答えなら、一生忘れない。

そして27巻前半。1年近く経った頃、リーグ戦最後の試合で、敵のキープレイヤーの姿からヒントを得て覚醒します。自分はそうあるべきと決めて進み、その結果、チームをいい方向へと導きます。そして、福田監督がここでもひとこと。

「自分で掴んだ答えは一生忘れない」

全編において、とてもいいお話なので、ぜひ読んだことない人は読んでみてください。

アオアシ1巻

愛媛に暮らす中学三年生・青井葦人(あおいアシト)。粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めているアシトだったが、まっすぐすぎる性格が災いして、大きな挫折を経験することに―
そんなアシトの前に、東京にある強豪Jクラブ「東京シティ・エスペリオン」のユースチーム監督・福田達也(ふくだたつや)が現れる。
アシトの無限の可能性を見抜いた福田は、東京で開催される自チームのセレクションを受けるよう勧めて!?
将来、日本のサッカーに革命を起こすことになる少年の運命は、ここから急速に回り始める!!

自発性を促す

僕の体験から得た教訓でもありますが、なぜそうなってしまっているのかの気づきを与えるだけで、自ずと良い方向へと向かい、解決したりします。

それはもう、受講生さんの努力の賜物です。分かったことの喜び、そしてできたことの達成感は、より長く、楽しく、成長する力へと変わります。

1つ、気をつけなければいけないことは、自発的にやりなさいと指示すること。
その時点で自発的でなくなりますからね。

いかがでしたでしょうか。
ちょっとしたことかもしれませんが、受講生さんの伸び率が大きく変化します。

ダブルバインドを避け、自発的に行ってもらう導き方については、NLPヒプノセラピー®︎の講座がおすすめです。興味のある方は、ぜひご検討ください。



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