声帯筋の構造と機能
声の仕事をするうえで、声帯周りの構造や機能を知っておくといいことがあります。
- 声に関する理解が深まる
- 的確な訓練を考え実行できる
- 喉・声のケアを効果的に行える
今回は、発声の主人公的存在の声帯筋についてお伝えします。
声帯のある喉頭の構造と機能
声帯のある喉頭およびその周辺にある軟骨・筋肉の位置、声を出すときの役割、喉頭の内外の構造などについてご紹介しています。
声帯筋の位置
声帯筋は、喉頭にある甲状軟骨と披裂軟骨をつなぐ筋肉です。正式名称を内甲状披裂筋といいます。
甲状軟骨の内側(喉仏の骨の内側)から、披裂軟骨までをつなぐ筋肉です。披裂軟骨は左右1対あるので、声帯筋も左右1対存在します。
声帯筋の構造
声帯筋は、声帯筋という1本の筋肉ではなく、筋複合体(筋肉の束)です。イメージ的には雑巾を絞ったような構造で、まるでチュロスを捻ったような形になります。
なお、内部にぎっしりと詰まっている声帯の筋肉を、その様から声唇(せいけい)とも呼びます。
声帯筋の役割
声は、肺から気管を通って出てくる息が左右の声帯にあたり、声帯同士が接触・振動して生まれます。1喉頭原音といいます。
声帯筋は、楽器に例えるとギターやバイオリンなどの弦と同じような役割を担います。まるで雑巾を絞るような動きを行うことで、弦でいう重さや張り具合などを変え、声の高さや強さなどを表現します。
ただし声帯筋は筋肉ですので、緊張と弛緩のみ行えます。雑巾を絞るのと解くことしかできません。雑巾を絞るような力強い動きは得意としますが、柔軟な動きや繊細な動きをする動きは得意としていません。
そんな声帯筋の柔軟運動を助けてくれるのが、声帯筋の周りをコーティングするように位置取る声帯靭帯です。
次回は声帯靭帯について解説します。
こちらの動画で詳しく解説しています。
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